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世界(The World)

このカードには、緑のリースの中央に、二本のワンドを持つ裸のダンサーと、運命の輪でも登場していた4つの生物がカードの四隅に描かれています。卵形のリースは宇宙の厳暑状態を表す「宇宙卵」に通じます。宇宙の完成性や全体性を強め、万物が融合して完璧な一つの世界が作られたことを意味します。

キーワード

正位置 – Upright –
完成/頂点/最高潮/完璧/到達/達成/成就/充足/報酬/昇進/チャンス/ゴール/完結/実現/幸福感/幸せ/一致/一体化/統合/旅/宿命/自画自賛/原点回帰/ハッピーエンド/円満/バランス/安定/習得/結婚式/理解/団結/世界規模
逆位置 – Reversed –
未完成/不完全/中途半端/成功の途中/惰性/責任の欠如/無目的/停滞/失楽園/スランプ/不満/努力の余地/マンネリ/アンバランス/慣性/
英単語
Completion. Achievement. Fulfillment. Synthesis of the elements. The cosmic dance. Unity. Understanding. wholeness. Perfect application of what has been learned. A wedding. Perfection. Success. Mastery. The rewards of hard work. Forgetting the center. Fear of devotion. Inertia. Restricted views. Lack of commitment. Lack of vision.
人物像
目標を達成して幸せを噛みしめる人。バランスの取れた人。達成した人。

ケース別キーワード

case正位置逆位置
恋愛生涯のパートナーと出会う/出会った途端意気投合/恋が叶う/気持ちが満たされる恋愛/相性がとてもいい相手/相性がアップする/円満な関係性/結婚する/幸せを実感できる恋/縁談がまとまる/愛されて守られる/独身を謳歌する/新しい恋が始まる 惰性の関係/マンネリした関係/片思いの恋/出会いを求めて行動する必要/相手の気持ちが見えてこない/中途半端な関係/関係を終わらせる必要性を感じる/自分の気持ちをオープンにできない/結婚の話が進まない/ダラダラと続く関係
仕事初心を忘れないことで成果を上げる/良い業績、良い成績を収める/新天地で新たな挑戦/人間関係が円満な職場/現在の地位が最高値/長期計画が成功の鍵/任期満了の時/グローバルな視点を持てる/チームの業績アップ 未完成の仕事/転勤、転属、方向転換を通達される/最後まで努力することへの啓示/満足する結果を得られていない/失敗を繰り返してしまう可能性/自信喪失によるストレス/焦ることでミスする/完成するまで手を抜いちゃダメ/発展途上/
その他確実な成功/目的地に到達する/揺るぎない成功/満を持してのデビュー/物語の終わり/道の終わり/明確な目標/全力で成功を目指す/望む場所へ旅する/自分の限界を知る/移動や旅行/全てが整っている状態/願いの成就/完全な状態/物事が盛り上がる/次の目標を設定する/バランスが取れている/条件が揃った状態/積み重ねてきたことが実を結ぶ/満足のいく結果を得る/順調な展開/現状が安定しているので進展は少ない なんとなく幸せ/終わり時を知らない/夢を諦める/目標うが定まらない/届かない野心/進歩のない人/迷いが多い/弱気な姿勢でチャンスを逃す/心が折れてしまう/頑張ることを辞めてしまう/方向性の違いに気づく/消極的な態度で自滅する/不向きな環境で行き詰まる/挫折や失敗の可能性/二の足を踏む/自分の殻にこもる

正位置での意味

世界の正位置は、今までの努力が実を結ぶことや、物事が一つ完結・完成したことを暗示します。周囲の期待に応えることができて評価も高まり、最上の喜びと達成感に包まれそうです。仕事や恋愛、人間関係など全ての局面においてハッピーエンドを表します。状況はとても順調に展開していて、満足を得られるところまで到達できるでしょう。過去に設定した目標は今達成されました。ゴールに到達した喜びと同時に「やりきった」という充実感、充足感を得ることができると伝えています。ここにくるまで、血がにじむような努力を積み重ねてきた人ほど、満足度は高いはずです。ただし、完結したことは、次なるステージへ上がっていくための途中段階に過ぎないかもしれません。ここで一区切りつけて、ここから更にステップアップするために、目標を再設定をするのもいいでしょう。今までの自分の頑張りを褒めてあげましょう。

世界の正位置は、人生において重要な目標や目的を明確にしてくれます。大きな野望を達成するためには全身全霊を注がなければいけないこと、自分の成長にとって重要な段階に差し掛かっていて、大きな成功がすぐそこまできていることを意味します。

世界の正位置は、「これ以上恵まれた環境はない」と思えるほど、好条件の状態を迎えていることを暗示します。あなたがやりたいこと、目標にしていることに向かって、全力投球しましょう。今まで大切にしてきたことがうまくいったり、信じて取り組んできたことをこのまま続けていれば、確実に成功できます。一番気をつけるべき点は、弱気になることです。慎重になり過ぎて好機を逃すようなことにならないよう注意しましょう。

リーディング例

愛に関して占った場合
世界の正位置は、ベストパートナーと思える人との出会いや、意気投合できる相性の良い相手との縁を暗示します。また、成熟・充実した関係を表しています。ここに到達するまでに、ふたりは自我、恐れ、不安を克服してきました。肉体的にも精神的にも充分満たされ、幸せで、調和の取れたパートナーシップを楽しむことができます。共通の目標や夢を描けたら、さらにふたりの関係はパワーアップしそうです。今まで恋愛運がイマイチだった人も、幸せを実感できる充実した関係を築ける暗示です。もし失恋したばかりだとしても、次に現れる人が本当の運命の相手だという可能性もあります。
勉強や仕事に関して占った場合
世界の正位置は、近々目標を達成して充実感を得ることができると伝えています。あなたが成功するために必要なことを学び、その経験たちがあなたの可能性を満たし、今宇宙と一つになれたことを表します。初心を忘れず、純粋な気持ちを貫くことで目標を達成できたり、新天地で新たな挑戦をすることも表します。あなたが描く理想があるなら、その理想に最も近づけるでしょう。チームワークも最高で業績がアップしそうです。今、神の計画に従ってすべてが進んでいます。あなたには機会がたくさん与えられ、最上の喜びと自由を手にすることができるでしょう。今この時間を楽しんでください。
お金に関することで占った場合
世界の正位置は、あなたの頑張りや努力に値する報酬を得る暗示です。具体的には、定期貯金が満期になるなど、新たな計画を立てるタイミングにきています。堅実で合理的なマネープランがあなたに利益をもたらすでしょう。思ったよりも予算に余裕が出てくるかもしれません。想像以上の高額報酬を受け取る可能性もあります。あなたは、今必要なものを全て手に入れていることに気づくでしょう。

逆位置での意味

世界の逆位置は、現状を受け入れることによって物事をいい方向へ持っていけることを意味します。今はスランプに陥ってて苛立ちを感じたり、変化を恐るあまり一歩を踏み出せない状況で行き詰まっているかもしれません。身近な人とのすれ違いも相まって、物事がうまくいっていないと感じるでしょう。今は、タイミングが悪いだけだと割り切って、時間が過ぎるのを静かに待つのも一つの手でしょう。もしくは、今の状況を打壊すべく、思い切って自ら行動を起こすのはいかがでしょう。行動することで、余計なことを考えて不安が肥大することを防げるかもしれません。

人間関係でのすれ違いは、自分の価値観を押し付けてしまっていることが原因の可能性もあります。あるいは、人から価値観を押し付けられていたり、価値観が違うことで疎外感を感じているのなら、どうにかしようとせずに、成り行きに任せて見ましょう。時間が解決してくれるかもしれません。

また、このカードの逆位置は、運気の停滞を示し、時間が止まっているように感じる状態を示唆します。自分の成長速度が遅く感じてしまい、不安がつのるかもしれません。あなたは、まだチャンスを迎えられる準備ができていないだけで、成功への道のりが遠のいているわけではないので焦る必要はありません。今の自分に必要だと思う身近なことから少しずつ手をつけてみましょう。そうすることで、次なるステージへ上がっていく機会を得ることができます。準備を怠らず、努力を続けていれば、自由と成功を手に入れることができるようになります。

リーディング例

愛に関して占った場合
世界の逆位置は、惰性で関係が続いていたり、思うようにふたりの関係が進展していかないことを暗示します。努力している割に相手へ自分の気持ちが伝わっていなかったり、相手の気持ちがわからなかったり…心が折れそうになっているかもしれません。満たされない欲求や、どうすればいいのかわからないイライラで疲れてしまいそうです。不必要な交際を断ち切ったり、恋愛から一時的に距離を置くなどして心を休めてみるのもいいんじゃないでしょうか。一方、自らが行動することで発展していける関係だということを、このカードは伝えているかもしれません。
勉強や仕事に関して占った場合
世界の逆位置は、会社から転勤や転属を命じられ、それを受け入れられないことを表していたり、満足できる結果を出せずに自信をなくしていることを暗示します。また、仕事の状況に制限、不満を感じることを示唆しています。無限ループにハマったかのように、失敗を繰り返していたり、自分に向いていない仕事でストレスを感じていることも表します。あるいは、自分が思っていたより進行していないことに気づいて失望したり、完成までまだ努力が必要な状況に嫌気が差したり、挫折してしまいそうな心理状態を表すこともあります。焦りは禁物です。じっくり長い目で見て無理せずもう少し頑張り続けましょう。
お金に関することで占った場合
世界の逆位置は、設定していた財政目標を達成するまで、もう少し時間がかかることを示唆します。また、欲を出しすぎて最終的にマイナスになる可能性を暗示します。もしくは、期待していた額より少ない報酬を受け取ることを表します。「楽をして儲けよう」などの怠け心が祟って、大失敗や損害を引き起こす可能性もあります。このカードは、物質的な目標よりも精神的な向上を目指すほうがいいことを伝えています。

カードを読み解くポイント

世界のカードは基本的に良いことを示しますが、今の状態がMAXでこれ以上上はないことを表します。悪くはなくてもこれ以上を望んでも進展しないということを認識しましょう。

世界は、完璧な調和や、バランスが取れた状態を暗示します。このカードは大アルカナの一番最後のカードと言われています。それは、今まで0〜20で経験してきたこと、学んだこと、全ての集大成であることを意味します。その一方で、自己満足で留まってしまう可能性も示します。例えば、自分がやりたいと思って様々なスキルや技術を身につけてきて、自分に課した課題を果たすことができるようになったとしても、それが最終地点ではないのかもしれません。従って、次に進むべき道と新しい目標を見つける段階に到達したということでもあるでしょう。

夢や目標を達成するためには、それなりの努力が必要です。達成したことよりも「そこまで必死に頑張ってきた道のりが充実していたか」という点も重要なポイントです。達成・完成したものにも大なり小なりはあると思いますが、表面的なことよりも、内面的な喜び、幸福感をどれほど感じられたかが一番大事です。内面的な感動が薄くて呆気ないゴールの場合に、逆位置として現れるのかもしれません。

カードの意味を更に深く考察

世界に描かれる中央のダンサーは2本のワンドを手にしています。手にしているワンドは1.魔術師でワンドの数”2”は2.女教皇(女司祭)を表し、世界はその二つのカードが結合していることを意味します。さらに、10.運命の輪で登場していた四隅の生物(勉強中)が世界のカードでは成長して頼もしい顔つきでこちらを見ています。他にも「12.吊された男」の足の組み方と世界のダンサーが同じことや、0.愚者と世界のカード以外のカードは全て静止していることなど、世界は色んなカードと共通点があり、繋がりがあると言えるでしょう。

世界のカードには卵形の円が描かれています。ユング心理学的に解釈すると、「マンダラ(サンスクリット語で「円」を意味する言葉)」だと思われます。マンダラは東洋の仏教用語ですが「集合的無意識」という概念と深いつながりがあります。

世界のカードは、失われていたもの、欠けていたものが復活して融合され、新しい世界が完成・誕生することを示すと考えられています。自分の無意識の中で起こる様々な感情やエネルギーが融合され、すべてのバランスが整ったことを意味するため、占いにおいては「成就」や「完成」「頂点」といった最高のカードとして扱われます。

一つの世界が完成したことを意味するのと同時に、新しい世界や新しいステージに向けて、運命のわが回り始めることを意味します。

ウェイト版の絵柄から読み解く

世界のカードの四隅にいるものは、10.運命の輪で説明している通り、右下の獅子は「火」、左下の牡牛は「地」、左上の人物は「風」、右上の鷲は「水」を象徴しています。この4つの生き物のことを「テトラモルフ」と言い、「4」を表すギリシア語”テッサレス”と、「姿・形」を表すギリシア語”モルフェー”の合成語と言われています。4つの姿がひとつになった生き物、または組み合わせて表現された4つの生き物を表します。「テトラモルフ」の4つの生き物は、キリストの生涯で起きる重大な出来事を表します。人物はキリストの”受肉”、獅子は”荒れ野での誘惑”、牡牛は”受難”、鷲は”昇天”に対応します。

※参考索引:テトラモルフ

この4つをそろえることで世界の全体を表現しているのです。西洋占星術の「不動宮」と結びついており、人物は”水瓶座”、獅子は”獅子座”、牡牛は”牡牛座”、鷲は”蠍座”を表します。

中央のダンサーは17.星でも説明したように、ユング心理学における「アニマ・ムンディ=宇宙の魂」の姿を連想させます。世界の化身を表します。

ダンサーを取り囲む植物でできた卵型の輪は「0」を連想させます。キリスト教美術では、神を描く際によく描かれるモチーフです。輪の上下には無限のサイン「∞」の帯で結ばれています。宇宙へと向かって自己が解放されることを意味します。